上小阿仁村は、高齢化率全国トップの秋田県の中で最も高齢化が進んでいる自治体として知られています。そんな村が掲げるのは『あんどしてとしょれる村』。年齢を重ねても、要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしく安心して生活し続けられるよう、地域一体で支援する『地域包括ケアシステム』の取り組みが進められています。
そこで日本赤十字社秋田県支部のお力をお借りして、フレイル予防サポーター養成講座を開催しました。
この講座の目的は、フレイル予防について正しく学び、各集落の健康教室などで住民に教えられる知識を身に着けることです。
1.フレイルとは
まずはフレイルとは何か、というところから。そもそもフレイルとは、年齢を重ねることによって心身の活力が低下した状態のことを指します。しかし生活習慣の改善や社会参加などによって、健康な状態に戻ることが可能です。
講座では、簡単なフレイルチェックやフレイル予防の全体像などを学びました。受講者は資料に目を通しながら、真剣な様子。ふくらはぎの筋肉量をチェックする『指輪っかテスト』では、一斉に自分の足で試していました。

2.身体的(栄養)フレイル
管理栄養士の先生から、食事・栄養の大切さを学びます。栄養バランスの話や、手のひら片手分のたんぱく質摂取の考え方などを教わりました。
講座のなかでは「トースト、野菜サラダ、牛乳の朝食に、たんぱく質を足すならどうするか?」との問いかけも。参加者からは「ハムを足すと良さそう」「チーズも簡単にたんぱく質を摂れる」などの声が上がりました。
最後は「たくさん食べて、たくさん出かけて、たくさん笑いましょう」とみんなで言って終了!毎日の食事の大切さを改めて知ることができました。

3.オーラルフレイル
歯科医師の先生からは、歯・口などの観点から教えてもらいました。歯周病が及ぼす恐れのある全身への影響や、正しい歯磨き方法、口周りの機能訓練など、盛りだくさんの内容でした。
機能訓練を実際に体験してみると「家族で一緒にやってもいいかも」「早口言葉が難しいけど、やっていくうちに口が動きやすくなってきた」などの声も。普段から簡単にできるものばかりで、受講者から好評でした。
オーラルフレイルによって、食事量の減少が懸念されます。進行すると、低栄養状態や噛む力の低下による認知症リスク、運動不足、歯の欠損や口臭によって人と会う機会が減る社会的孤立など、さまざまな影響が引き起こされることを学びました。
食べることは生きることであると理解を深めました。

4.身体的(運動)フレイル
理学療法士の先生と一緒に、実際に筋トレを体験。立ちながら、座りながら、寝ながらの3段階の運動を教えてもらいました。
スクワットや膝伸ばし、お尻上げなど、全種目を10回ずつ声に出しながら数えて挑戦。先生の動きを見ながら、ゆっくりやってみます。受講者からは「10回でも意外と疲れる」などの意見も出ました。特別な器具は使わず、簡単にできるものばかりで、「家でもやってみよう」という話もありました。
体を動かさなくなると、筋力や体力の低下につながります。すると転びやすくなり、骨折などのケガの原因にも。骨折によって要介護状態や認知症のリスクが高まることを学びました。日頃からちょっと意識して、体を動かしていきましょう。

5.心理的・認知的・社会的フレイル
最後は、人とのつながりの重要性です。家族、友人はもちろん、地域の仲間や趣味の仲間などとの関わり合いを通して、イキイキと過ごせるようになります。
今後も元気に奉仕団活動を続けていきたいと思います。
全日程終了後には、受講者へ『フレイル予防サポーター認定証』が手渡されました。
学んだことを地域のサロンや健康教室などで伝えていけるように頑張ります。


