9月8日(月)に『赤十字避難所生活支援講習会』と『炊き出し訓練』を開催しました。講習会などは令和3年度以来の開催となります。
自然災害による被害が大きくなってきている昨今。村でも令和4年から4年連続で豪雨災害により、住宅被害や農林被害などが出ています。
いつどこで誰が避難生活を余儀なくされるか分からない状況のなか、安心・安全な避難生活のための心得を学び、避難者へ温かい食事の提供ができるよう訓練することが目的です。
■避難所生活支援講習会
日本赤十字社秋田県支部 事業推進課 伊藤成美参事を講師としてお招きしました。
1時間30分の講習会のなかで、前半はテキストを使って座学形式で学びます。
まず何より大事なのは、「自助・共助・公助」の考え方です。普段から行う災害の備えでも、避難所生活でもこの3つのバランスが大切になります。
- 自助:自分の身は自分で守ること
(例:非常持ち出し袋の準備、避難経路の確認など) - 共助:近所、地域の人々と助け合うこと
(例:防災訓練への参加、声を掛け合った避難行動など) - 公助:公的機関による支援のこと
(例:人命救助、道路の復旧など)
この3つの考え方を軸に安心・安全な避難所生活のための知識を学んでいきます。
- 避難所生活では何より「トイレ」が大切
- エコノミークラス症候群や感染症予防のための方法
- 生活不活発病予防のために「役割」を見つけて積極的に動くこと
- 口腔ケアの重要性
この他にも避難所生活で懸念される事項について、詳しく教えていただきました。
後半は実技として、知っておくと役立つ技術を学びます。
- 楽な起き上がり・立ち上がり方法
- 体を拭くためのホットタオルづくり
- 風呂敷リュックの作り方
- 新聞紙でのごみ箱の作り方
- 被災者のストレス緩和につながるリラクゼーションのやり方
それぞれ持参したタオルや新聞紙などを用いて実践しました。参加者からは「ホットタオルが簡単に作れるうえ、温かくて気持ちが良い」、「リラクゼーションでは、会話とスキンシップで安心感が芽生えた」などの声も。普段の生活から使える知識が多く、非常にタメになりました。
■炊き出し訓練
今回は「アルファ化米」を使用したアレンジレシピを採用。「アルファ化米」とは、炊飯後に急速乾燥させた加工米のことです。水またはお湯を注ぐだけで炊き立てのようなご飯を食べられます。長期保存可能なため、災害時にも重宝するのが魅力です。
今回は「白米」と「わかめごはん」を使い、リゾットとおにぎりを作りました。
カップスープの素などと一緒にお湯を入れ、15分待ちます。混ぜ合わせたり、握ったりしてあっという間に完成。さっそく試食をしてみます。
参加者からは「お湯の分量を調整できるかも」、「非常持ち出しバッグに入れておきたい」、「けっこう膨らんで食べ応えがある」などの話が出ました。
今回の講習会・炊き出し訓練で防災意識が高まったと思います。
いざという時に役立つ知識を身に着け、万が一の備えを万全にしていきましょう!
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